『ラーヤと龍の王国』ネタバレあり感想|もっと広まってほしい!

ディズニー

ディズニー長編アニメーション『ラーヤと龍の王国』。

コロナや映画館との問題の影響もあり、興行的に振るわなかった本作。私もあまり注目はしていなかったのですが、観てみると作品自体はとても素晴らしいものでした!

素晴らしいと感じた点、逆に気になった点をお伝えします。

ネタバレありです!

あらすじ

聖なる龍たちに守られた王国。人びとが平和に暮らすその王国を邪悪な悪魔が襲った。龍たちは自らを犠牲に王国を守ったが、残された人びとは信じる心を失っていった。500年の時が経ち、王国をふたたび魔物が襲う。聖なる龍の力が宿るという「龍の石」の守護者一族の娘ラーヤは、王国に平和を取り戻すため、姿を消した最後の龍の力をよみがえらせる旅に出る。(映画.comより)

スタッフ・キャスト

監督はドン・ホール。『ベイマックス』の監督なんですね。

キャストはこちらの通りです。

  • ラーヤ   ・・・ ケリー・マリー・トラン
  • シスー   ・・・ オークワフィナ
  • ブーン   ・・・ アイザック・ワン
  • ナマーリ  ・・・ ジェンマ・チャン

主人公ラーヤの声は、ケリー・マリー・トラン。『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』と『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』でレジスタントの整備士・ローズを演じた方です。

伝説の竜・シスーはオークワフィナ!いい意味で伝説の竜っぽさが無く、第一声は笑っちゃいました!かっこいいハスキーボイスの彼女の声、めっちゃ好きです。

それでは続いて感想です!

感想・レビュー(※ネタバレあり)

鑑賞後の感想をお伝えしますね。

「信じあう心」という根源的で超シンプルなテーマ

本作が挑んだのは、人と人とが「信じあう心」という、根源的でシンプルなテーマです。

予告でこのテーマを聞いた時、正直あまり惹かれなかったんですね。なぜなら、すごくシンプルなテーマゆえ子ども向けかと思ったし、説教臭くなりそうだと思ったから。

しかし実際に見てみると、全くそんなことはありませんでした!なぜそう感じたか考えてみると、物語がキレイすぎなかったからかと思いました。

ラーヤはに幼少時代にナマーリに裏切られ、その後人を信用しないまま6年間を過ごし、シスーと出会い人を信じることをの可能性を感じ、再びナマーリと向き合うことになります。そこで、ラーヤがナマーリを信じ切れなかったことで、シスーの死という悲劇を招いてしまいました。

ここで、ナマーリがラーヤの信頼に応えるでもなく再び裏切るでもないんですよね。この“信じ切れない”というのがリアルと言うか、単にキレイごとで終わっていないのでいいなと思いました。

見どころの1つはアクションシーン!

また本作の見所の1つはアクションシーンだと思います。

ラーヤの格闘スタイルは主にインドネシアの伝統武術「プンチャック・シラット」に、ナマーリの格闘スタイルはタイの国技「ムエタイ」に基づいているとのこと。あんなに肉弾戦ががっつり描かれたディズニーアニメってこれまでなかったんじゃないでしょうか?

その体術に加え、注目したいのは剣術ですね。ラーヤの剣は伸びたり鞭のようにしなったり、自由自在に動きます。これも新しく、見ていてワクワクするところでした。

このバトルシーンに加え、ある目的のために仲間を集めながら進んで行くというストーリーに、ドラクエやドラゴンボールを重ねる人も多いようです。私はどちらも詳しくありませんが、要するにRPG的ということでしょう。正直私はそういったRPG的な話がそれほど得意ではないのですが、本作はその点が全く気にならず楽しめました。その理由は、とてもテンポが良かったからだと思います。

テンポが良いのは見やすいのですが、6年間かけて全ての川を探したという過程も省かれていたので、めちゃめちゃ大変だったであろうラーヤの6年の過酷さが伝わらず、意外とすんなりシスーに出会えたようにも見えたのは少しもったいなかったかとも思います。

“一歩”を踏み出す難しさと大切さ

本作では“一歩”という言葉が何度も登場し、印象的でした。作中の台詞やエンディング曲にもありました。

まず、竜の石を取りに来たラーヤに、ラーヤの父が言います。

竜の石を祭った聖域には 一歩たりとも入らせない

こちらはラーヤの父が、石を狙う他国の兵士に向かって言う一言。

この先には一歩たりとも入らせない

こちらはシスーがラーヤに、ナマーリを信じるよう諭す場面で。

無理だと思って覚悟が決まらなくても 第一歩を踏み出さなくちゃ

最後はエンディング曲ジェネイ・アイコが歌う「リード・ザ・ウェイ」から。

仲間と共に 最初の一歩を踏み出そう

これは信じあう心というテーマとも繋がっており、ディズニーからのメッセージのように感じました。何かと分断が目につく現代社会で信じあうにはどちらかが一歩を踏み出さなければならない。そこには裏切られる可能性ももちろんあるけれど、それでも一歩を踏み出さないと何も変わらない…。

実際ラーヤは幼少期にナタリーに裏切られ、その後信じようと思うも信じきれず、悲劇を招きました。しかし最後にはナマーリを信じ、それによって人々は救われることになります。ナマーリが最後に世界を救うことになるのも、ラーヤがナマーリを信じたからこそですよね。

気になった点|ファングの親子は無罪放免?

気になる点を挙げるとすれば、秩序が保たれていた世界を再び混乱に陥れたファングに何も罰が下らなかったことです。

ナタリーはまだラーヤとのやり取りを経て成長したところが見えます。しかし、母親については終盤石になり、呪いが解けたら全て解決していた…って感じですよね。彼女自身は何もしていないし、改心するきっかけすらなかったのではないか??

なのに、ラストは全てわかったような顔をして並んでいましたね。。

まとめ

「信じあう心」という根源的なテーマに真正面から向き合ったこの作品。差別、偏見による分断が絶えないどころか悪化しているかのように見える現代に必要な1本だと思いました。

なので、興行的に振るわなかったのが本当に残念です。もっと多くの人に見られるべき!!!

本当にもったいないので、ディズニーは早いところ映画館と和解してほしいです…。

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